マザーレスチルドレン
車に戻って乗り込もうとしたとき、トランクから微かに物音が聞こえたような気がした。
男は恐々とトランクに耳をつけた。
やはり遺体袋の中で身をよじる様な音と呻き声が漏れている。
(大変だ、ガキが生きてやがる)
男はあわててポケットから携帯電話を取り出した。
「ガキがまだ生きてますよ」
「ええ、確かに頭に弾ぶち込まれてましたけど。トランクの中で死体バックがごそごそ動いてやがる、気持ち悪くて」
「牧師さんに返してきましょうか?」
「はあ、無理ですか……」
「えっ!バラせって……、俺が!? とんでもない! 嫌ですよ、コロシなんてできませんよ」
「困ったなあ…」
「え、どこの研究所?」
「そこに運べばいいんですね」
男は車を出すと逃げるようにその場を後にした。
男は恐々とトランクに耳をつけた。
やはり遺体袋の中で身をよじる様な音と呻き声が漏れている。
(大変だ、ガキが生きてやがる)
男はあわててポケットから携帯電話を取り出した。
「ガキがまだ生きてますよ」
「ええ、確かに頭に弾ぶち込まれてましたけど。トランクの中で死体バックがごそごそ動いてやがる、気持ち悪くて」
「牧師さんに返してきましょうか?」
「はあ、無理ですか……」
「えっ!バラせって……、俺が!? とんでもない! 嫌ですよ、コロシなんてできませんよ」
「困ったなあ…」
「え、どこの研究所?」
「そこに運べばいいんですね」
男は車を出すと逃げるようにその場を後にした。