一年と二ヵ月
「あ、そういえば…」
「ん?」
七海に今朝のことを話す。
やっぱり一人で考えてみても、
どうすればいいか分かんなかった。
「え、すごいじゃん!
早紀、行っちゃいなよ!」
………言うと思った。
「でも、向こう
結婚してるかもしれないんだよ?」
不倫になんないかな、と続ける。
「でも、相手がお礼したいって
言ってるんでしょ?
だったら、素直に受ければいいじゃん。」
不倫にならないでしょ、と七海。
まぁ、そうなんだけど…。
「お礼してもらって、
ササッと帰ればいいじゃん。」
「……うん。そうする。」
_