一年と二ヵ月


「あ、そういえば…」

「ん?」

七海に今朝のことを話す。

やっぱり一人で考えてみても、
どうすればいいか分かんなかった。



「え、すごいじゃん!
早紀、行っちゃいなよ!」

………言うと思った。


「でも、向こう
結婚してるかもしれないんだよ?」

不倫になんないかな、と続ける。


「でも、相手がお礼したいって
言ってるんでしょ?
だったら、素直に受ければいいじゃん。」

不倫にならないでしょ、と七海。

まぁ、そうなんだけど…。


「お礼してもらって、
ササッと帰ればいいじゃん。」

「……うん。そうする。」



_
< 9 / 83 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop