ウソつき〜後悔した理由〜
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『美・音・さ・ん』
ふと名前を呼ばれ振り返る。
『やっぱり。
あんたが美音さん?』
何?この失礼な男。
「そうだけど。
誰?」
『美音知り合い?
先行ったほうがいいよね?』
次が移動教室だから今は移動の最中。
「うん、ごめん。ありがとう。」
そう言って友達数名を先に行かせる。
『授業、サボらせちゃうかもしれないから、誤魔化しといて〜!』
おちゃらけ風に友達に言う男。
は?
何?こいつ。
知り合いじゃないはず。
見た目は
毛が栗色ってかんじで目だってクリクリ…
身長は男の中では比較的小さいほうのはず…
そんな男の知り合いは私にはいないはず…。
じゃあ誰だ?
こいつ…。
『“誰だ?”って顔してるね』
は?
『俺の名前聞きたい?』
は?
「いえ、別に。」
『そうか〜!
そんなに聞きたいか〜!
って、えぇ!?』
………コント?
『聞きたくないの!?
こんなイケメンの名前を?』
確かにイケメンだけど…
自分で言わないだろ…普通は。
しかも、翔太のほうがイケメンにかんじるし。
この男はイケメンていうよりはカワイイってかんじだし。