教えて!恋愛の女神様
「モテない男の裕矢さんが、女の気持ちなんかわかるワケないでしょ」
「たしかにモテないが、知佳ちゃんが鉄平とやり直す気がないことくらいわかる」
「嫌よ嫌よも好きのうちって言うだろ。まだ別れて二週間しか経っていない。心は十分、俺に残っているはずだ」
「そう思っているのはお前だけだ。知佳ちゃんは二度と会いたくないと言っている」
「それは裕矢さんが目の前にいるからだろ。俺と二人きりになれば別だ。きっとヨリを戻したいと思うはずだ」
「いいえ、思わないわ!」
私はキッパリと言った。
「何度も言うけど、体だけの関係なんてコリゴリ!今度こそゆったりと時間をかけて、穏やかに愛を育むの。愛される喜びを感じるの!」
「大丈夫、俺が感じさせてやるよ。約束する」
「しつこいぞ、鉄平。知佳ちゃんはヨリを戻さないと言って……」
裕矢がしゃべり終わる前に鉄平はズボンの右ポケットから何かを取り出し、両手で開いた。
「えっ!」
鉄平の右手には、刃渡り十センチほどのナイフが握られていた。
「やめて、鉄平!」
「俺のところへ戻ってこいよ、知佳」
「いや、それはできない!」
「裕矢さんがそそのかしているからだろ?今、消してやるから待ってな」
「そそのかしてなんかいない!ちゃんと私を大事にしてくれているもん!」
会話を交わしながらも鉄平はジリジリと距離を縮めて来た。裕矢と私は彼を見つめつつも、入り口のある後ろへ後ずさった。
とたん、鉄平は前へ一歩踏み込み裕矢へ向けてナイフを振り下ろした。
「キャッ!」
私は反射的に目を閉じた。しかし裕矢の事が気になり目を開けると、彼は左手の中ほどを右手で強く押さえていた。床を見れば、血がポタポタとしたたり落ちていた。
「どう、剣道二段の腕前は?」
「戦国時代に生まれていれば、大将になれたろうな」
言うや否や、鉄平は再びナイフを振り下ろした。裕矢は私をかばいながらもヒラリと交わし、床に転がっていた椅子の足をつかんだ。そのまま盾のように胸の前に出せば、鉄平のナイフが椅子の足の一本にぶつかった。
「たしかにモテないが、知佳ちゃんが鉄平とやり直す気がないことくらいわかる」
「嫌よ嫌よも好きのうちって言うだろ。まだ別れて二週間しか経っていない。心は十分、俺に残っているはずだ」
「そう思っているのはお前だけだ。知佳ちゃんは二度と会いたくないと言っている」
「それは裕矢さんが目の前にいるからだろ。俺と二人きりになれば別だ。きっとヨリを戻したいと思うはずだ」
「いいえ、思わないわ!」
私はキッパリと言った。
「何度も言うけど、体だけの関係なんてコリゴリ!今度こそゆったりと時間をかけて、穏やかに愛を育むの。愛される喜びを感じるの!」
「大丈夫、俺が感じさせてやるよ。約束する」
「しつこいぞ、鉄平。知佳ちゃんはヨリを戻さないと言って……」
裕矢がしゃべり終わる前に鉄平はズボンの右ポケットから何かを取り出し、両手で開いた。
「えっ!」
鉄平の右手には、刃渡り十センチほどのナイフが握られていた。
「やめて、鉄平!」
「俺のところへ戻ってこいよ、知佳」
「いや、それはできない!」
「裕矢さんがそそのかしているからだろ?今、消してやるから待ってな」
「そそのかしてなんかいない!ちゃんと私を大事にしてくれているもん!」
会話を交わしながらも鉄平はジリジリと距離を縮めて来た。裕矢と私は彼を見つめつつも、入り口のある後ろへ後ずさった。
とたん、鉄平は前へ一歩踏み込み裕矢へ向けてナイフを振り下ろした。
「キャッ!」
私は反射的に目を閉じた。しかし裕矢の事が気になり目を開けると、彼は左手の中ほどを右手で強く押さえていた。床を見れば、血がポタポタとしたたり落ちていた。
「どう、剣道二段の腕前は?」
「戦国時代に生まれていれば、大将になれたろうな」
言うや否や、鉄平は再びナイフを振り下ろした。裕矢は私をかばいながらもヒラリと交わし、床に転がっていた椅子の足をつかんだ。そのまま盾のように胸の前に出せば、鉄平のナイフが椅子の足の一本にぶつかった。