戦場のガールズライフ~派遣社員奮闘編~
そう。私は考えた。


このタイミングで私にこれだけ膨大に自由に使える時間が与えられるのは、やはり東北へボランティアへ行けということではないだろうかと。呼ばれているのではないかと。


けれど、私は土日に別の仕事を抱えていた為、本当の意味では自由ではなかった。そして、その土日の仕事は一度引き受けたら必ず最後までやり通さなくてはならない、私以外、誰にも代わりはいないという重大な仕事。もしも東北へ行って何かあった時には、また関係者に多大な迷惑をかけてしまうことになる。


だから、私は考えた。


きっと私の出番はまだなんだ。私にできることは他にあって、それはきっと今じゃないんだ、と。


それなら、私の出番が回ってきた時に頑張ろう。今はその為にできることをやろう。体を休めて元気を蓄えることは、きっと何よりも大事だ。でないと、せっかく出番が回ってきても動けないから。


ナガイ人生。
そういう時間があってもいい。


自分は何もできないと思うよりは、ずっといい。


そう考えた。


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