翼をください。
 「そ、そうだよね。
  お父さんもお母さんも心配するよね。
  ごめんね、景。」

 ……何より、
一番気が気でなくなるのは俺なんだがな。

ずっと昔から、気付いて貰えないけど。

 「さ、帰るぞ。腹ペコ。」

 「うんっ」

ずっと、愛結の笑顔を見てきた。
ずっと、愛結の笑顔をみていたい。
 それが俺の、願いだった。  
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