翼をください。
私はベッドに腰を下ろし、
ピンクの可愛い封筒を眺めた。

「これ、女の子…だよね?」

小さなハートのシールで留められた
封を解き、中から手紙を取り出す。

丸くて可愛い字がびっしり敷き詰められた
手紙の最初には、赤いペンで一際大きく、
《Dear 稲田 愛結 様》
と、これまた丸い字で書いてある。

手紙の最後にも、同じように、
《From 笹原 昊》
と、書かれている。

笹原 昊(ソラ)……?

確か、隣のクラスの
成績優秀、美人な病弱少女。

話したこともないけど、
私に一体何の用なんだろう?

「な、何これ……!?」

その文章を読み進めて行くうち、
血の気が引いて行くのが、
はっきりわかった。
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