うしろ姿




「俺にしとけば…?いじめからも守るよ」



いきなり真剣な顔をした伶。

保健室の窓から入ってくる風が真っ白なカーテンを揺らした。



「……知って、たの…?」

「辛かったね」


伶はそう言うと、私の頭ポンポンと撫でた。


それが心地よくて。

私は反射的に泣いてしまった。




…やっぱり航じゃなくて伶のほうがいいのかな。なんて一瞬でも考えた私を、誰か殺して欲しい。

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