うしろ姿



「夜に寝て、朝起きて
華耶が最初に想うのは誰?」


寝るとき、誰を思い浮かべて私は眠りにつく?

朝起きたら、誰を想って学校へ行く?


いつも頭の中は…


「その浮かんできた人が俺になったら、付き合ってね。」


貴方のことばかり。
航のことばかり。


「…伶、ごめ…なさ…」

「誰でもあるよ。」

「でも、」


私は伶を傷つけた。


「だって、人間だもん。」



忘れられない。
忘れたくない。

清水 航。

また“航”と呼べる日まで、待っていてくれますか?



涙は、枯れない。

私の想いも、枯れない。


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