薔薇騎士〜ローゼンナイツ〜
「アレン様
エミリアが嫌いなのですか?」

エミリアが泣いたのは
赤ん坊以来初めて見た気がするな

「アレン様が私を無視するからです」

エミリアの言う意味がわからなかった

「アレン様は、最近私を見てたら逃げて行くの知ってます」

別に嫌いで逃げたのではなく

「他に好きな人が出来たなら、父様の所に行っきますから、婚約だって解消する

兄以上に思わないから

嫌いにならないで」

エミリアが泣いている意味が解らなかったな

「エミリア、いい加減にしなさい
俺はお前が好きだから
距離を置いたんだぞ

婚約破棄も兄以上に思わないのも絶対に許さないからな」

エミリアは俺が怒るのは初めて見た時だな

「アレン様を好きでいても良いの?」

泣いていたエミリアが笑った

「私はエミリアが好きだから
勉強等の邪魔をしたくなくてだな」

口下手と自覚したのはこのころか

「アレン様、私はアレン様が小さな頃からお慕いしてきましたが
アレン様に無視されたことで恋情だと気付きました」
まだ続きがあるらしいが無視した
…というか言わせ無かったな

「愛している」
そう言ってキスをしたな

「私も愛してます」
エミリアの唇は甘く柔らかかったのは今でも覚えている

アレン 18歳
エミリア 13歳
< 10 / 30 >

この作品をシェア

pagetop