あのゴールまで〜はじまり〜
「一年100m。
並んで下さい」
競技員さんたちが言う。
私達出場選手は真っ直ぐな100mの道の前に並ぶ。
私は並んでからキョロキョロと辺りを見回した。
競技に集中し、ジャンプなどをしてる人。
同じユニホームを着た同じ学校、クラブチームの人としゃべっている人。
私のようにキョロキョロと辺りを見回す人。
私は隣のレーンを見た。
あ、クラブチームのユニホームだ。
速いんだろうな。
そう思った直後。
こっちを向いてきた。
ヤバい。
私はなんとなく『こんにちは〜』
と言いながら会釈。