天使のキス。
自慢げにそう言って胸をはったじいじの後、


「はぁ…」


本当に大丈夫かなぁ?


そんなことを思いながらついていって、事務室と書かれた部屋の椅子にちょこんと腰かける。


ずるとじいじは、おいしそうなおまんじゅうとお茶を持ってきてくれた。


「他の子には内緒だぞ?」


片目を閉じて、ウインクをして、ひとさし指を唇にあてる。


でも、相談する子達にみんなそうしているのを、実はみんな知っている。

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