天使のキス。
「愛里―っ…
早くしないと、昼休み終わっちゃうぞ?」
あたしを配慮することなく、大きな歩幅で歩く健ちゃんの後ろ、
「…ったくぅ」
歩幅の少ないのを数でカバーしようとして、短い足を必死で繰り出すあたしが続く。
そう、中等部以来、あたし達の中ではよくある光景。
結局、なんだかんだ言っても――…
「今回も、あみだを工作してやった俺に感謝してほしいものだな?」
含み笑いをしつつも、健ちゃんはあたしに優しい。