天使のキス。
集中しちゃったもんね。
キスをかわすことと、パンチを繰り出す腕に。



『そんなに簡単にキスできると思うなよ?
空手を習ってるあたしをナメるな!!!
はっはっはっ』


そう、高笑いをしようとして――…


「ごめんなさい!!」


まったく違う言葉が口から漏れた。


だって…
だって…


天使面した坊ちゃんの綺麗な瞳から、大粒の涙がぽろぽろぽろぽろと、こぼれていたから。




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