天使のキス。
悠は、ドキドキしながら悠を見つめるあたしの手をとり、そっと小指を絡ませた。


「約束…ね?」


そう言って小指にも“ちゅっ”と軽くキスをして、


「オレ、風呂」


悠はあたしの横を通り過ぎた。


ただそれだけなのに。


ただそれだけなのに――…。


悠の香りに頭がクラクラ。


こういう時の悠って、なんでこんなに大人っぽいの?

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