天使のキス。
怒りでワナワナ震えだしたあたしを見て、悠の目が少し和らぐ。


「しょうがねぇなぁ…」


そんな呟きとともに、悠はやる気なさそうにロウソクの火を吹き消した。


まぁ?
ローソクの火も消してくれたことだし?


許してあげてもいいかなぁ?


チラッと悠を見上げたあたしに、視線を絡ませ、悠はテーブルにひじをついたまま指を組んで話し出した。


「親父とは――…
仲が悪いんだ」


そっか、だから、さっきの電話。
あんなに機嫌が悪かったんだ。


納得するあたしを横目で見て、悠は話を続ける。
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