天使のキス。
悠の向こう側を歩いている女の子の顔はわからなかった。


でも、悠の横顔は天使の笑顔そのもので――…。


その女の子が何者でも。


あたしは、悠があたし以外の女の子と歩いている、その事実にショックを受けた。


これから、2人はどこに行くんだろう。


楽しそうな雰囲気が流れる2人の行き先が気になって足を止めている隙に、


信号は青になっていたらしく、沙耶は随分遠くまで歩いていってしまっていた。


あぁ、沙耶。


悠の行き先も、悠と一緒に歩いている女の子の正体も気になるけど――…


今のあたしには、沙耶の方が大事。
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