天使のキス。
「…違っ…
きっと、何か他に――…」


「たとえ、他に原因があったとしても、母親がオレを捨てた事実に変わりはない」


「…っ」


「気が狂いそうだった。
いや、実際、狂っていたのかもしれない。
気付けば、2年間も病院にいたくらいだからね」


「…」


「その時、オレが。
自分の心を守るために。
何をしたか、愛里にわかる?」


「…」


「感情を、捨てたんだ」


「…っ!?」


「いや、正確には、感情を閉じ込めた…って、ところかな」


「…」
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