天使のキス。
まぁ、いいや。


わけがわかんなくなるから、28階から押してみよう。


28の数字を押して、カギをかざした。


すると――…


「…えっ?
動いた?」


スーっと、音もなくお腹にかかる重圧。


「…っ。
気持ち悪い」


お腹を押さえた瞬間、28階に到着した。


「は…早っ!」


あたしが2階の自分の部屋に、階段を上っていくよりも早いんじゃない?


ドアの開いたエレベーターの向こう、恐る恐る顔を出した。
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