天使のキス。
「そんな他人が都合よく、この部屋にやってくるのかな?
バカな冗談は、やめた方が身のため、だぜ?」


男は口元を歪ませ、不気味に笑いながら、悠の頭に何かを押し当てた。


「…っ!?」


小さく息をのんだあたしの目の前。


どす黒く鈍い光を放っているのは、間違いなく銃だった。


「おとなしくしろよ?」


音もなくあたしの背後にまわった別のマスクの男が、あたしを悠の隣へ連れて行き――…


後ろ手に、あたし達の腕を縛りつけようとした。


その瞬間――…
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