天使のキス。
悠は回し蹴りの要領で後ろの男を蹴り上げ、あたしの腕を掴んだ。


「来いっ!」


ドアに向かって必死で走り、“助かった”そう思った瞬間――…


さっきのガードマンが、ドアから顔を覗かせた。


「ハムスターなんか、ホテルの廊下に、なんでいるんだよな~?」


頭をぽりぽろっとかきながら、間延びした声で言い、部屋の中に足を踏み入れる。


そして、走ってくるあたし達を呆然と見つめた。


どうしよう。


でも、かわして逃げれる?
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