天使のキス。
まずは――…クラス表チェック!!


知らない名前を見つめることに情熱を燃やそう。


そんなことを考え、ニヤリとするあたしの耳に、


「愛里―っ!!」


聞きなれた声が届き、振り返った先に、小学校からの親友の沙耶が手を振りながら走ってくるのが見えた。


「沙耶、おはよ―っ。
ってか、クラス表見た?」


あたしよりも背の高い沙耶を見上げるようにそう聞くと、


「見た♪
見た♪
また愛里と同じクラスだよぉ♪」


そう嬉しそうにいった沙耶があたしの手に手を絡ませる。
< 95 / 921 >

この作品をシェア

pagetop