モデル同士の恋
しかも今はまだ遊園地の中心くらい。



デカイ遊園地だからここから出るのにも5分は軽くかかりそうだ。



間に合わなかったら絶対親父とおじさんにシメられる!



ってか頭で考えてる時間がもったいねぇ!



「結衣、走るぞ!!」


「へ?」


「時間!
ほらはやく。」


俺が走り出すのを見て急いで追ってくる結衣。



「今何分?」

結衣は一生懸命走りながら聞いた。


「45分。」


「もう無理じゃん!」


それもそーだけど。

おじさん怖いんだよ!



それからしばらく走り、遊園地を出て駅までもう少し、というとき。



「もう無理!走れない。」
と言って結衣が止まってしゃがみこむ。


「どーした?」

と俺が聞くと

「靴ずれしたあー。」

と泣きそうな顔をして上目遣いで結衣が言った。


自覚ないよなこいつ…。



「大丈夫か?」


俺も結衣と同じ目線まで下げて聞いた。



「大丈夫じゃなーい!」

結衣は靴を脱いで軽く放り投げる。


「駅まで歩けない?」


「無理〜。」


無理、かよ。


…どーしよ。
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