嘘婚―ウソコン―
その日の夜。

千広はスーパーでチューハイとお惣菜を買った後、陽平の事務所に向かった。

ピンポーン

「へーい」

チャイムを鳴らすと、中から返事が聞こえた。

ガチャッと、ドアが開いた。

「おう、待ってたぞ」

千広の顔を見た陽平が言った。

「ヒロから話があるなんて初めてだな。

…あれ?

2回目か?」

陽平に案内されるように中に入る。

「これ、買ってきました」

千広は陽平の前にスーパーの袋を見せた。

「おっ、気が効くじゃん」

陽平は椅子に腰を下ろした。

テーブルのうえにスーパーの袋を置いた後、千広も椅子に腰を下ろした。
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