7 STARS
「それにしても…本当によく見えるね、星。」

「え…?」

「あっちじゃ本当に悲しいくらい何も見えないんだ。
無駄な灯りが多いし、空気も澄んでないし。」

「そう…なんだ…。」

「こうして当たり前のように星が見えると、本当に同じ空なのかなって思うよ。
まぁ、同じ空なんだけどさ。」


そう言う奏人の横顔がどこか寂しそうで、私は掛ける言葉を探していた。
その時だった。










「あれ…菜々子?」










「佐々木さん!」


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