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気まずくなるのを防ぐために話題を無理矢理変えることにした。


「…星川くん。」

「ん?」

「今日のお祭り、行くの?」

「…行かないよ。」

「え?そうなの?」

「俺、約束があるんだ。」

「え…?」

「織原さんと同じくらい、大切な約束がね。」


そう言って微笑んだ顔はいつも通りの優しい笑顔。
だけどその笑顔に、いつもみたいにただドキンと心臓を鳴らすだけでは済まなかった。


鳴るどころか…しぼんでいくような気持ち。
落ちていく。どこへとは言えないけれど。


自分だって大切な約束があって、『ハルくん』に会いに行くっていうのに…。
彼に何の約束があろうが、姫乃の口を出せることじゃない。
そんなの分かってる。なのに…。


「…織原さんの彦星に会えるように願ってる。」

「え?」

「織原さんは織姫、だからね。」

「私…織姫なんかじゃ…。」

「だって今日は七夕だよ?1年に1度、ようやく会える。大切な人にね。
…それじゃ。」


そう言い残して、晴彦は去って行った。
一瞬息が止まるほどに苦しくなった胸をきゅっと抑え、姫乃もカバンを持って教室を出た。


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