7 STARS
腰に回った齊藤の手がぐいっと身体を起こしてくれる。
力が入らないものだから、汐織の方も齊藤のジャージにしがみついた。
齊藤との距離、ほぼゼロ。
…まるで抱きしめ合ってるみたい…なんて思うと頭が沸騰しそうになる。
「すっ…すみませんっ!!よろけちゃって…。」
「帰れないことが分かったか?」
耳元で齊藤の声を聞くのはこれが初めてだった。
慣れない距離に動揺して、声が出ない。
汐織は小さく頷いた。
「おんぶとだっこ、どっちがいい?」
「え?」
「車、学校だから。そこまで運ぶ手段としてどっちがいいかって聞いてんだよ。」
「え?あ…えっと…肩貸していただければそれで…。」
「お前に気を遣って歩くの面倒すぎる。
だっこかおんぶして全面的に体重預けてくれた方がラクだ。だから選べよ。
10秒以内に決めろ。じゃねーと…。」
齊藤の眉間に皺が寄った。…やばい。これは怒る、もしくは怒鳴る前のサインだ。
それを咄嗟に感じて汐織は1秒で判断を下した。
「じゃっ…じゃあおんぶでお願いしますっ!!」
「よし。」
すっと屈んだ齊藤の背中に遠慮がちに乗った。
力が入らないものだから、汐織の方も齊藤のジャージにしがみついた。
齊藤との距離、ほぼゼロ。
…まるで抱きしめ合ってるみたい…なんて思うと頭が沸騰しそうになる。
「すっ…すみませんっ!!よろけちゃって…。」
「帰れないことが分かったか?」
耳元で齊藤の声を聞くのはこれが初めてだった。
慣れない距離に動揺して、声が出ない。
汐織は小さく頷いた。
「おんぶとだっこ、どっちがいい?」
「え?」
「車、学校だから。そこまで運ぶ手段としてどっちがいいかって聞いてんだよ。」
「え?あ…えっと…肩貸していただければそれで…。」
「お前に気を遣って歩くの面倒すぎる。
だっこかおんぶして全面的に体重預けてくれた方がラクだ。だから選べよ。
10秒以内に決めろ。じゃねーと…。」
齊藤の眉間に皺が寄った。…やばい。これは怒る、もしくは怒鳴る前のサインだ。
それを咄嗟に感じて汐織は1秒で判断を下した。
「じゃっ…じゃあおんぶでお願いしますっ!!」
「よし。」
すっと屈んだ齊藤の背中に遠慮がちに乗った。