群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
そんな彼は


とても楽しそうにボールを投げる。



相手が大ちゃんだから?



大ちゃんも楽しそうに彼の速球に食い付いている。




…何回ファールになっただろうか。



二人の周りだけ、時間が止まっていた





─2ストライク、3ボール…


キャッチャーと投げる確認をしているのか


彼は首を横に振る。




大ちゃんも


一歩も譲らない。




───…ゴクン。



……生唾を飲んだ。




────────そして

───────


彼が最後の一球を


投げた。








「バッターアウト!


スリーアウトチェンジ!!」




審判の声が響いた。




「よっしゃー!」




マウンドから下り、


キャッチャーに駆け寄り


『よしっ!』とガッツポーズをする。



強い春風が


グラウンド中を走り回って


彼の帽子を



一塁側まで飛ばした。



慌てて


帽子を追い掛けてる。



その様子が可愛くて


…つい、目で彼を追う。



帽子を拾い顔を上げる。





──ドクンッ。。。



初めての感情が



動き出した…

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