群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
──…も、ヤだぁ…



そんなこと、言わないでよ。



私が好きなのは


ハルくんだよ?




目の前のハルくんにそう叫びたかったけど



そんな勇気もなくて



…ずっとうつ向いてた。



大ちゃんは否定しなくて

笑ってる。



否定してよ!


違うって言ってよ!


…もう消えたい!!




「…?おー…」

私がずっと下を向いてることに気付いた大ちゃんは


握っていた手を少し緩め…

バッ!!


大ちゃんの手を振り払って


私は走り出した。



大ちゃんが何か叫んでいたけど、 聞きたくない…。


ヒドイよ


私の気持ち
知ってるクセに。



どうして意地悪するかな…


涙が出てきた。頬をポロポロ伝ってた。


周りの人は何か言ってたみたいだけどそんなこと気にしていられなかった。



…それから

私は野球の試合を見に行くことはなくなった。


──────────
──……………

結局、何にもできなくて、
テニスの試合もぱっとしない成績で終わり



あれほど楽しみにしてた

中学三年になったけど




心は晴れなかった。





ハルくんも中学生になったのに。


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