群青色の恋 〜私たちの恋愛模様〜
親父はいつもの口調で話し始めた。
「…なぁ。
お前は何で医学部目指すんだ?」
突然の質問。
俺は
一瞬、意味がわからなかった。
親父は静かに口を開く。
「私が医者だから、
親が医者だから目指すのか?」
「いや、そ…いうわけじゃ……」
淡々と質問をされ、
俺はしどろもどろになる。
まっすぐな親父の目を見て、話すことができない。
…そんな俺の様子を見て何かを悟ったのか
「ただ、なんとなく…か」
親父は、小さな声で呟き、俺の右肩をポンッと軽く叩いた。
そしてまた歩き続けた。