薫風-君といた軌跡-
「お邪魔しましたぁ~」
夕方の6時頃、リュウん家を出た。
外に出てみると
雲行きの怪しい空が出迎えた。
まあ家に着くまではもつだろう。
何てったって、
俺とリュウん家は行き来に
5分もかからない。
途中コンビニに寄って帰宅した。
「ただいま~」
「おかえり。今日お母さんたち帰り遅いよ」
出迎えたのは、姉ちゃんだった。
几帳面で家事もなんでもできて
見た目もいいらしく
本人の仲間からも俺の仲間からも
モテる。
けど俺は
姉ちゃんを恨んでいた。
まともに口もきかないし
目も合わせられない。
姉ちゃんはそれを知ってか知らずか
普通に接してくる。
今の俺はそれすらムカつく。
そもそも、
姉ちゃんさえいなければ
姉ちゃんがあいつを家に連れて来なければ
俺はあいつと
付き合ってはなかったはずだ。