薫風-君といた軌跡-
「おっ、起きたか?かーちゃんが食えって」
いきなりドアが開いて、
オムライスの皿を両手に持ったリュウが入ってきた。
「あ、あぁ」
俺はだらし無く返事した。
「デザートもあるらしいぜ?」
皿をテーブルに並べ、
リュウもごみを集め出した。
「わりぃな。貴子さん今いんの?」
貴子さん、とはリュウのかーちゃん。
自分も昔、やんちゃしていた時期があったらしく、
俺とリュウのよき理解者。
自分の親には絶対にしない恋愛相談も、貴子さんにはできる。
親はリュウん家に、リュウに会うのと同じくらい貴子さんに会う為にも来る程だ。
一通り掃除してテレビを見ながら
貴子さんのオムライスを食べた。
「やっぱちょーうめぇ」
「お前これ大好きだもんな」
「うんっ!あ、皿俺が置いて来るわ」
「おー、わかった」
食べ終わると
食器を持ってキッチンに向かった。
「おー、コウ!二日酔いかぁ?(笑)」
俺が行くと、貴子さんはすぐに気づいて眩しいくらいの笑顔をみせた。