トリップ少女
「カレン、今日は一度引く?明日出直してもいいのよ」
ミランは優しく声をかける
「いいえ。せっかく来たんだもの、嵐なんて珍しいわ。もう少しいたい。何かが起こる気がするの」
カレンは不安と高揚を抑えきれずに、顔を赤くほてらせていた
「よく言うわ、明日出直してもいいなんて」
若菜が先ほどの仕返しとばかりに嫌味を言う
「あら、文句ある?」
ミランは挑発的に返答する
「初めから引くなんて答え、ありえなかったんでしょ」
ふふふ、とミランは意味ありげに笑う
「若菜、私の話覚えてる?私たちが変えられないのは物語の結末だけ。過程はいくらでも書き換え可能なのよ」
「覚えていたけど、でも」
あの結末にこの過程以外の選択肢なんてないじゃない
「これはね、カレン自身が選んだのよ」
自らの選択が自らの命を削っていることになぜ気づかないのだろう
なぜ破滅の道を進んでしまうのだろう