トリップ少女
若菜は下のリビングに降りて、お菓子を手当たり次第持ってあがった
母親は驚きと不審の入り混じった目で若菜を追っていたが、若菜は気付かないふりをした
「よいしょっと、これくらいでいい?」
「おう。十分だ」
「ベッドにこぼさないでよ」
「そんな子供じゃない」
不機嫌そうに答えつつ、すでにチョコレートを頬張るアルスランをやっぱり子供だ…と思いつつ、若菜は気合を入れなおした
「さて、行きますか」
ふぅーっと若菜は深呼吸をする
「楽しみね」
ミランはなぜか軽く準備運動を始める
「早くカレンに会いに行きましょう」
若菜は赤い石の付いた指輪を見つめた
わずかに疼いて、微弱な光を発し始めた
「行くよ!!3,2,1」
「トリップ完了!!」
小さな指輪からは想像を絶するほどの強く大きな光が若菜とミランを包んで、あっという間に消えた
「今回はもっとつらくなるぞ、若菜。耐えてくれよ…」
自分以外誰もいなくなった部屋で一人、アルスランは呟いた