トリップ少女

「さぁ若菜、ぼけっとしてないで早く唱えなさい!!」


ミランが嬉々として促す


「分かったわよ、トリッ…」




アルスランはミランを横目で軽く睨み付け、はっと思い出したように制止した



「まて若菜!まだ行くな!!」


「…プってえ、何!?」


あまりに必死に止めるものだから、若菜は何か忘れていることがあるのではと不安が押し寄せた




「まだ行くな。行く前にお菓子を大量に用意しろ」



「はああああああ?」



若菜は不安の分だけ拍子抜けした


いつも外見にそぐわず命令口調で威張っているアルスランの、見た目通りの子供っぽい“命令”に笑みがこぼれた


「待ってて。下から持ってくるから」




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