ただ愛が欲しいだけ
甘いお菓子と苦い愛
日曜日の朝は特別な日みたいに窓を開けると青空が広がっていて太陽がこの広い世界を照らしている。
なーんて。日曜日の朝なのに二度寝をしないで7時起床だ。平日の早起きが慣れてたからな。まぁ、いいが。
俺はそんなことを思いながら溜め息を吐く。そのタイミングと同時に先程オーブンに入れたパンが焼けたようだ。
俺はバターを冷蔵庫から取り出し、あらかじめ用意しておいた皿にパンを移す。

「あちっ!」

と俺は濡らした布巾で熱いパンを置いた物を持ち、もう片方でパンを移す。だが、予想以上に熱かった。そして素手で取ったので火傷した。
俺は取りあえずパンを皿に移してから火傷した手を冷やす。
冷やしたあとはお楽しみの焼きたてバターパン。

「うまい!」

バクバク食べる俺。今更ながら俺はもう夏ということに気がついた。いつの間にか蝉が鳴いていた。俺は暑さを忘れる冷房の聞いた部屋に居る。今の時代、冷房が一番だ。
何気なく近代化が進んでいることを今更ながら実感した。
俺はパンを食べ終わり、テレビをつけてみるが・・・・

「何もやってねぇじゃん」

と悲しくなりつつも俺は仕方なく出かけることにした。暇すぎて死にそうだ。

「あ、あちぃー」

なんだこの暑さ・・・?!
神様は俺を殺す気なのか?!
と思うくらい暑い。
俺は田舎から東京に上京してきて4年ちょっと経ち、東京にもかなり慣れてきたのだが、休日の人の多さには未だに慣れないまま・・・だから、休日はあまり出かけない。
塚、どこに行こうかな。
そういえば、パソコン買わないといけないんだった!ずっと会社のパソコンを使うわけにもいかないからな。はぁ(-A-)
ちなみに俺の職業は柄にもなくマンガ編集部。たまにヘルプで文芸の方もやる。
と思っている矢先に本屋を発見!これは寄っておくしかしかない。そう思った俺は本屋に入った。本屋に入るなり随分と本が置いてある。綺麗に本が並んでいる。まるで図書館だ。ぼーっと見ていると

「あんちゃん。見たことない顔だな。ここに来るの初めてかい?」

「あ、はい」

と突然声がしたので返事をしながらもその声の主を探す。
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