月夜の太陽
出ていく間際に「ルナ…黙っていてごめんね」とお母様が呟いた。


静かに閉まるドアを見て、私はなんて事をしてしまったんだろうと思った。


なんて酷い事を言ってしまったんだろう…。


そう思うとどんどん涙が溢れてきて、私は自分の体を抱え込むように膝を抱いて泣いた。



「お母ッッ様に当た、るなんてッッ最低ッッだ…」



ただ、ソルの傍にいたいって、ソルの笑顔が見たいって思っただけ。


だけど、私の勝手な想いでソルを危険な目に合わせてしまった。


お母様がいなきゃソルは死んでた。


本は私が原因なのに…お母様にあんな酷いことを……。



「ッッゥッッッグスッッッッ……」






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