月夜の太陽
お城に戻るとお父様にこってり怒られ、今は自室でうなだれ中。


反省はしているが、彼のことで頭がいっぱい。



コンコンコンッッ


「はい」

「ローズだけど、入ってもいいかしら?」

「どうぞ」



ベッドの上でゴロゴロしているとお母様が部屋に入ってきた。


そのまま私のいるベッドに腰掛ける。



「パーティーが嫌で私も抜け出してきちゃった」

「もう…怒ってないの?」

「怒ってないわ。だけど、本当に心配したのよ?」

「…本当にごめんない」



微笑み私の頭を撫でてくれる母の手があまりにも優しくて、涙が出そうになる。


どれだけ心配をかけてしまったのか、母の手から伝わってくる。





< 14 / 471 >

この作品をシェア

pagetop