月夜の太陽
「気付けば人間の少女の姿は消え、結婚式の話はトントン拍子に進み、日取りまで決まったわ」
「じゃあ…どうして……」
「婚前パーティーでローズが姿を表したの。ローズの隣に立つシエル様を見て悟ったの…私にはこの方に先を見据えたような、こんなに力強い目をさせる事など出来ないと……」
アマンダさんは昔の事を思い出しているのか、とても遠い目をしている。
だけどその目からは悲しみや切なさは感じられなかった。
「それで婚約を解消したの?」
「いいえ、婚約を解消されたの…当時は死んでしまいたい程辛かった。でも、父の行ってきた事を思うとそうなって良かったと思うわ…償いきれない程の悪行を重ねてしまったから……。それに今はローズと一緒にいるシエル様が好きなの」
屈託のない笑顔を見せるアマンダさんの言葉は本当なんだろうと思った。
「じゃあ…どうして……」
「婚前パーティーでローズが姿を表したの。ローズの隣に立つシエル様を見て悟ったの…私にはこの方に先を見据えたような、こんなに力強い目をさせる事など出来ないと……」
アマンダさんは昔の事を思い出しているのか、とても遠い目をしている。
だけどその目からは悲しみや切なさは感じられなかった。
「それで婚約を解消したの?」
「いいえ、婚約を解消されたの…当時は死んでしまいたい程辛かった。でも、父の行ってきた事を思うとそうなって良かったと思うわ…償いきれない程の悪行を重ねてしまったから……。それに今はローズと一緒にいるシエル様が好きなの」
屈託のない笑顔を見せるアマンダさんの言葉は本当なんだろうと思った。