月夜の太陽
結局ロナウドには話をはぐらかされ、本音の部分を聞き出す事は出来なかった。


久しぶりに勘が外れてしまったのかしら?


ただ、エメラルディア家と深く繋がりたかっただけなのかも…。



「今日みたいに突然いらっしゃるのは控えて頂きたいです」

『何故です?私たちは婚約しているのですから、突然会いに来ても何の問題もないはずですが?』

「周りから見れば何の問題もありません。ですが、私にとっては問題大有りです」



私の言葉が聞こえなかったとでも言うような顔をして、カップに口をつけるロナウド。


以前の私であれば、腹をたてていただろうが、もう一々つっかかるのは止めにした。


私一人バカみたいだから。


……本当にこの人何しに来たのかしら。






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