月夜の太陽

真実に近付く為に

「なぁにルナ、そんなにソワソワしちゃってどうしたの?」

「ソワソワなんかしてないよ。いつも通りだよ」



家族揃って食事をしているのに、ロナウドが早く来ないかと気持ちが落ち着かない。


ロナウドから送られてきた文によれば、もうそろそろ着くはずなんだけど…。



『そうか、今日はロナウドが来る日だったな』

「うん」

『それで落ち着かないのか?』

「うん…そろそろ着いてもおかしくないのになと思って」



今の私は愛する婚約者に会えるのを、まだかまだかと心待ちにしているように見えるだろう。


まだかまだかとは思っているけど、愛していないし、心待ちにしているなどと愛らしいものではない。


待ちたくはなかったし、何であの時に話してくれなかったのよ…何て文句の様な感情を抱いている始末だ。






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