月夜の太陽
馬車に揺られながらラキお手製のクッキーを食べていると、馬車が止まった。


扉がノックされ返事をするとゆっくりと扉が開いた。


先にラキが外に出ると、私の手を持ち降りるのをエスコートしてくれた。



「お足元お気をつけ下さい」

「ありがとう」



私は馬車から降りた瞬間目を疑った。


たくさんの使用人たちが綺麗に並び、出迎えてくれたからだ。


思わぬ光景に呆気に取られていると、ロナウドが笑顔で歩いてきた。


私はドレスを両手で持ち上げロナウドの元へと走った。



「これは一体なんなの!?」

『ルナのことだからそう言うと思っていたよ』

「こんな気の遣い方いらないわよ!!」



ロナウドの苦笑いを見て私は更に呆れてしまった。


私たちがこんなやり取りをしていても使用人たちは表情一つ変えない。


ラキは後ろで可笑しそうに笑っていると言うのに。





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