月夜の太陽
「早く座ろう」

「でも、席…」

「大丈夫大丈夫ッッ!!」



エレナの言うとおりテーブルが一つ空いていた。


こんなにたくさんお客さんがいるのになんでここが空いてるって分かったんだろう。



「あたし毎日来るから、リリアおばさんが席空けててくれるの」

「毎日!?」

「うんッッ!!」



とびっきりの笑顔で答えるエレナに対して私とサハルドは唖然。


毎日って凄いな…。



『いらっしゃいませ』

「フィズッッ!!」

『今日もいつものでいいの?』

「うん!!それを三人前ね!!」

『分かった』



私たちに向ける笑顔とは違って、とても幸せそうに笑うエレナ。





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