月夜の太陽
サハルドと喧嘩していると、テーブルにイチゴジュースを置かれ目線を上に上げた。



「初めて来てくれたのに何のお構いも出来なくて本当にごめんよ。よかったらこれ飲んでおくれ」

「そんな!!お気になさらないで下さい。…本当に頂いちゃっていいんですか?」

「礼儀正しい子だね。私の気持ちだから遠慮なく飲んでおくれ」

「リリアさん、ありがとうございます」



私が笑って御礼を言うと、同じく笑顔で返してくれた。


私たちに背を向け歩き出したリリアさんを私は呼び止めた。



「リリアさん!!良かったら私をここで働かせて下さい!!」

「本気で言ってるのかい??」

「はい!今まで働いたことがないので使い物になるか分からないですけど、一生懸命お手伝いします。ダメですか?」

「助かるよ。それじゃあ、明日から早速来ておくれ」

「ありがとうございますッッ!!」



リリアさんに頭を下げてお礼を言っていたら、思いっきり背中を叩かれた。



「いったぁぁぁい!!」



サハルドを涙目で睨み付けると、それ以上に不機嫌な顔をしていたから私は思わず苦笑い。





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