月夜の太陽
お客さんたちはお酒が入っているせいか少し興奮気味になっている。


どうにかしなきゃと思っていると、私の腰を支えているソルの腕に力が入るのが分かった。


ソルの顔を見ると相変わらずの無表情だったけど、大丈夫って言ってくれてるようだった。



「いったい何の騒ぎだい!!あらあら、あんたたちたくさん飲むのは構わないけど、私の可愛いルナにちょっかい出すのは止めてちょうだい」

『リ、リリアおばさん』

「そんなに女っ気がほしいなら私が座ったげるよ!!」



リリアさんが座るとお客さんたちは焦ってお酒を注いでいた。


周りのお客さんはその様子を見て笑ってる。


リリアさんって凄い。


一瞬に場の空気を和ませちゃうんだもん。


リリアさんはお客さんたちに見えないように、手で合図をしてくれた。


合図をもとに、ソルに手を引かれるまま私はお店の裏口に足を進めた。






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