月夜の太陽
*****


今日も綺麗な月が出ている。


その綺麗な月を眺めながら、私はテラスで1人お茶を飲んでいる。


今までは月を見ると知らない彼を思い出していた。


でも、今はいつもソルのことばかり。



「私もご一緒してもいいかしら?」

「お母様…どうぞ」



笑顔で返事をすると、お母様も笑って隣に腰掛ける。



「素敵なネックレスね」

「…ありがとう」



ソルにもらったネックレスにそっと触れる。


あの日繋がれた手が熱を帯びていくよう。



「お母様…」

「なぁに?」

「嘘…ついてたことがあるの」





< 69 / 471 >

この作品をシェア

pagetop