月夜の太陽
私は話していなかったお花畑の彼の話をした。


お母様は穏やかな顔で話を聴いてくれる。


お父様にこんな話をしたらもう城下町には行かせてくれないかもしれないな。



「シエルには内緒にしなきゃね」

「えっ?」

「可愛い娘だもの。誰にも取られたくないのよ」



お母様が笑うものだから私もつられて笑ってしまった。


そんなお父様も私の事よりも、お母様が絡んでいる時の方が過保護で大変。


お母様は慣れちゃったみたいだけど。



「最初は名前の知らない彼に会いたくて堪らなかったの。でも、今は正直どうでもいいかもって思う」

「気になる彼ができたから?」

「ッッ!?////」



クスクス笑いながら「そのネックレス彼からのプレゼントでしょ?」っていうお母様はさすがだなと思った。


お父様も気付いてるのかな…。





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