シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
やがてそっと唇を離して、ゆっくりとお互いの瞳を合わせて見詰め合う。

こうして見ていると私が笠島専務に一目惚れしたのは、仕方のない事だと思うわ。

こんなに素敵で、綺麗で、輝いていて、魅力的な人を私は彼以外に知らないから。

圭吾が私の額に自分の額をコツリと合わせてキョロリと私を見た。

「あ…、あの、結婚式…」

私がボソボソ言うと彼はふわ、と笑って言う。

「しなくてよくなった」

は?
しなくても、いい?

「あの」

「俺は、瑠奈だけのものになった」

え?

「もう、忘れてくれなんて、言わないよね?」

え…。

「俺を、今も、好き?
また、側にいてくれる?」

ぶわ、っと涙が出てくる。

ほんと?本当に、結婚しないの?

私と一緒にいてくれるの?

私達、一緒にいてもいいの?


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