シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
「笠島…専務?」

彼女がうるうると大きな瞳で俺を見る。

止めてくれ、俺の理性が保っているうちに。

今すぐ俺を突き放して、部屋を出て行ってくれ。

これ以上俺を…煽らないでくれ。

「あの…」

濡れた唇がカタカタと小さく震えている。

それを見ていると、切なく、やりきれない思いが溢れる。

思わず俺はもう一度、彼女の唇にそっと触れた。

すると、まるで待っていたかの様に彼女がそれに応え始める。

本人に自覚はないかも知れないが、蕩けそうな表情でうっすらと目を開いて、誘う様な眼差しを俺に向けてくる。



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