シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
ガラッ!!

会議室の扉を勢いよく開けると、部屋の隅にポツリと座り込む彼女を見つける。

「瑠奈!!」

ゆっくりと顔を上げた彼女を見て息を飲んだ。

頬が赤く腫れ上がっている。

「…圭…吾…?」

驚いた顔で俺を見た彼女の頬がやがてふわりと緩んで笑顔に変わる…。

「………!」

俺は彼女に掛け寄り、ガクッと両膝を床に付けると、その細い身体を抱き締めた。

君は…、笑うんだ。

俺が笑顔でいてほしいと言ったから。

いつだって、…どんな時でも。


< 97 / 122 >

この作品をシェア

pagetop